2014.05.06 14:07『みずつき3』詠草募集初夏を感じつつも寒い夜があったりして体調が不安定になりがちな今日この頃ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか。さて、このたび『みずつき3』という短歌集を作ることになりました。昨年の梅雨の時期、『みずつき』『みずつき2』というプチ短歌集を折本形式で作らせていただいたのですが、今回はその続編ということで『みずつき3』としました。昨年の『みずつき』は、タイムライン上で募集し、折本の形ということで先着6名様限定にしていたのですが、思った以上に参加のご希望をいただき、結局『みずつき2』も制作し、計12名の方にご参加いただきました。それを踏まえ、今回は限定ではなく参加のご希望をいただいた方全員を掲載させていただけたらと思い、このような大々的な募集をしています。人数が...
2014.05.06 08:412014/5/55971 暗がりに投げ出す白いくるぶしは水あめよりもおそらく甘い5970 この鳥居くぐれば夏の夜は解けいつも通りのふたりに還る5969 息を吐くことすら忘れてしまうほどきみとの夜に浸されている5968 張り詰めた一瞬はある喧騒を少し離れて目が合ったとき5967 履き慣れない下駄でつまずいただけだからそれだけだからいま触れた腕5966 オレンジと赤のひかりに舞い上がる頬を夜風は冷ましてくれる5965 ふわふわの雲を食べよう子どもって笑ったからもう分けてあげない5964 きみが釣る水風船はふたつとも青いわたしの浴衣と同じ5963 ポケットに入れっぱなしの左手は出てきませんか(繋げませんか)5962 斜め前歩く背中にきらきらと金平糖の夜は傾く5961 少しだ...
2014.05.06 08:402014/5/35958 いじわるをしてしまいたい夜もあり知らない見てない気にしていない5957 孤独ってこんな夜かもひとり分の天ぷらつぎつぎ油に落とす5956 そばにいてくれないからまた不機嫌になる愛されなくなると知っても5955 不機嫌を治せる人はひとりだけずっとそばにはいない人だけ5954 お揃いの茶色い靴にしたけれどただの友だち以下と知ってる5953 オレンジと茶色の屋根の下で待つたましいひとつ愛おしむため5952 時間差でメールひとつも送れない休日 恋も休暇が欲しい5951 ピン留めをざっくり刺してポストには手紙を落とす飛びたつための #ピザポテト短歌
2014.05.06 08:392014/4/295950 顔のわりに小さな胸を震わせてまた似合わない恋なんてする5949 休日は使わないアプリケーションを消してゆく遠くなれ遠くなれ5948 折本を広げてねむるできたての折本はインクと恋のにおい
2014.05.06 08:382014/4/285947 わたしから繋ぎたいって言えなくて横顔ばかり見上げてしまう5946 水槽を食い入るように眺めてる子どもみたいなきみを見つける5945 青しかない世界でふたり手をつなぐ夢じゃないかと疑っている5944 薄暗い水槽の陰にいるけれど何も待ってはいないよ、べつに5943 水面に反射する空 ねぇ海に行きたいなんて言わないけれど5942 ちりちりり鈴の音ゆれる耳と目とわたしぜんぶで今日を覚える5941 また今日もサンドイッチの具を落とすきみの油断を愛してしまう5940 花びらをふるふる散らし祝福を きみを確かめられる奇跡に5939 こんなとこで膝枕してなんて言う隠した我慢は知っているけど5938 「このままでいようよ今日は」できないと知っているからうん、と...
2014.05.06 08:372014/4/275937 次の約束なんてない手のひらにかすかに残る春のぬけがら5936 会いたいとすぐにメールは飛んできてやっと動けるひとりの駅で5935 微笑みが消えても少し動けない改札口できみを反芻5934 改札の外と内とに隔たれて見えなくなるまでがデートです5933 握る手の力がふいに強くなるここにいるのは現実ですか5932 完璧な春の日だから完璧な切なさはくる駅までの道5931 いつだって足りないことはわかってる切り裂くように「よし」と呟く5930 少しだけ甘えたな王子様だから膝は占有してくれていい5929 やわらかに触れてしまっていいですか今こんなにも近いくちびる5928 花のまま落ちてしまうね八重桜拾えばふわり微笑みが待つ5927 花びらが舞う公園をふたり...
2014.05.06 08:362014/4/265911 録画した映画のおかげ土曜日のあなたを忘れられる二時間5910 やわらかな毛並みと耳朶を撫でるこのまま独り占めしておいて5909 過去なんて忘れて今はこの膝の上でお眠りあなたの膝だ5908 今はまた違うだれかのそばにいてわたしぜんぶでしあわせにする5907 想い出を重ねるたびに色褪せる過去がある全力だった過去5906 あの夜もきっと間違いではなくてはち切れそうなしあわせだった
2014.05.06 08:362014/4/255905 広い背がすこし似ていて追い越せず囚われたままうしろを歩く5904 迷惑な顔して眠るどこまでもおまえは癒してしまういきもの5903 そんなこといまさらぶり返したとこで灼けついた胃をただ撫でるだけ