20120513

3352 気まぐれな猫でいるからふれないでふれてふれるなふらないでいて

3351 重ねてく季節のなかのほんの一日だけ君だけのものになる

3350 すれ違うばかりのふたり外と内では間違いもない環状線

3349 双方向恋愛なんて簡単で奇跡みたいな一瞬の色

3348 さよならが言いたくなったいつまでも引きずる恋は悪でさえある

3347 この春を忘れてしまえ求めれば新しい花はまた咲くはずだ

3346 泣くほどの痛みはきっと今だけとわたしを騙すわたしと生きる ☆

3345 まだ甘く苦い新大阪駅でだけは泣かない意地くらいある

3344 「あ」から「ん」へ紡ぎ奏でるうたごえを溢さず君は抱いてしまうね

3343 薄青に淡く明けてく夏空を交わす絆の果てに見たくて

3342 きれぎれに重ねてしまう音階は君のタクトでまた跳ね上がる

3341 心ごと色づく言葉つめこんだ雨はしずかに恋を育てる

3340 こまやかな動きに震え色づいてしまうキャンバスごめん見ないで

3339 指先に君をうつして夏は過ぐ花は枯れるかまたひらくのか

3338 キャンバスに想いの色をひろげてくように深まる君とのメール

3337 待ち続け焦がれた夏は一瞬にひらいて散って終わるのだろう

3336 可愛がる手のひらが欲しいだけでしょう恋ではないと告げる朝鳩

3335 ゆびさきに溺れていくの心からあふれたうたを奏で合う夜

3334 刻み合う香りとこころ濡れているのは夏のせいなんかじゃなくて

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☆印は他の方への返歌として詠んだ歌です。

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