お題:「深夜の公園」 「なぐさめる」 「傘」

傘を差し掛けると彼女は濡れた頬を上げた。
「こんな真夜中の公園で一人で泣いてちゃ危ないよ」
それだけ言うのが精一杯だった。
「…うるさい」
いつものように強がりそっぽを向く。
可愛気が無いなと思ったが、これが僕が惚れた人なのだ。
ふと、雨音に紛れて声がした。
「……ありがと」

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強がりで可愛気の無い君だけどその脆さ包む僕が傘になる

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

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