初めて

黄昏時、辺りは仄暗く、すれ違う人の顔もぼんやりと霞む。
ふと人混みの中こちらに近寄る影に目が留まる。
何故か一目で彼だとわかった。
体格や歩き方だけじゃない何か。
「ごめん、お待たせ」
そう言って何気なく手を引かれた。
わかってるのかな。
今、君は初めて私に触れたんだよ。

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君の手に初めて触れた黄昏の時 伏せた眼に恋は揺らめく

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

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