20101002

0869 はにかんだ君の笑顔を閉じ込めて反芻している帰りの電車
0868 恋が始まるふりをしてふわふわと甘い空気で肺満たすだけ

0867 お互いに恋のふりしたときめきを交換し合う深夜のメール

0866 なぁやっぱもう無理なんや あんなにも重ねた君と心離れて

0865 ゆらゆらと湯船に映る照明はあの日君と見た同じオレンジ

0864 「ほんまはな、その手に触れたい」言えへんし無理矢理ポケット入れた手 ごめん 

0863 吐く息の白さ理由に君の腕しがみついてた冬はまた来る


0862 席を立つ後に残った炭酸は甘過ぎた恋に似て飲み切れず

0861 ただひとり夜風吹かれつ歩く道この切なさよ君に届けと

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

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