桃髪

お題:「朝の歩道橋」 「髪を撫でる」 「桃」

人気の無い朝の歩道橋の欄干にもたれて、ただ近付いてくる別れの時間を待っていた。
ふと彼を見ると今にも泣き出しそうな情けない顔をしている。
知らず知らず手を伸ばし彼の髪をふわふわと撫でていた。
桃の香り。
私の髪も同じ香りがする。
それだけのことが心を柔らかくする気がした。

---------------------------------------------------------

ふわふわり君の髪から同じ香を感じて浮かぶは昨夜のふたり

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

0コメント

  • 1000 / 1000