2011.07.14 02:02俳句 20110702-0709【小暑】 07/07雨雲に隠れてキスをする小暑【朝顔市】 07/06朝顔市うぶ毛をつたう粒ふたつ【アロハ】 07/05青さだけ足りぬと空を背にアロハ【風鈴】07/03風鈴や獣目覚めて帯を解き
2011.07.06 06:29俳句 20110609-0616【滴る】 06/16爪先に真紅滴る静寂夜【額の花】 06/15人知れず蜜夜に染まる額の花告げもせず匂い立つのみ額の花【蝙蝠】 06/13蝙蝠や飛び立つ前に奪う紅蝙蝠や触れるに任せ肩と肩【単帯】 06/12融解す甘えにきりり単帯【五月雨】 06/11てんててん軒に躍るや五月あめ【鴨足草(ゆきのした)】 06/10バーゲンは戦場のごと鴨足草【梅雨の星】 06/09レイトショー吐き出されては梅雨の星
2011.06.08 02:29俳句 20110603-0608【鴫焼】 06/08鴫焼や皺なぞるたび漏れる息【枇杷】 06/07夕暮れに枇杷分かち合う共犯者【芒種】 06/06金色が喉ゆく明日を待つ芒種【竹の皮】 06/05白濁に我慢を知りて竹の皮竹の皮幾重に隠せ白き罪【蜘蛛の糸】 06/04静寂の汗ばむ腿に蜘蛛の糸【蛇苺】 06/03裏切りを噛み潰す子や蛇苺口づけを乞うて絡むや蛇苺
2011.06.08 02:27俳句 20110527-0602【大南風】 06/02大南風干上がる血潮抱く真昼【甘酒】 06/01甘酒を身代わりにして含む頬【蜜豆】 05/31蜜豆や柔肌ぽつり泣きぼくろ【老鴬】 05/30老鶯や終止符打てず明ける空老鶯や嗄れ声で恋を歌う昼(爆弾歌)【万緑】 05/29万緑や道路に点在する骸万緑や身震いしては散らす雨【山椒魚(はんざき)】 05/28はんざきや捨て去る君に紅の沁み山に死すと酒浴びる父山椒魚【草刈】 05/27軽トラが運ぶ草刈の死骸ども失敗を重ねぬ固さで草を刈り草を刈る用務員の背に雫落つ
2011.06.08 02:21俳句 20110520-0526【鰹】 05/26二次会で待つは一本釣り鰹【ビール】 05/25凪ぐ青と素足映りてビール杯蛞蝓の墓場となりし残ビール夜試合肴に父は瓶ビール【てんとう虫】 05/24一粒の野苺ぽとり天道虫てんとう虫爪先そよぐ午後三時滑落を見守るグラス天道虫青草にボタンのごとく天道虫【メダカ】 05/23高垣の薔薇を嗤ってメダカ鉢【冷蔵庫】 05/22熟れ時を逃して眠る冷蔵庫【小満】 05/21小満や違えどもまた同じ朝【郭公】 05/20郭公が呼ぶこともなしビルの森艶髪に唇に啼く閑古鳥