2016/4/8

8793 一面にさくら舞い散れこの街の音にできないことばのために
8792 ロスタイムなど存在はしないけど許されますか傍にいること
8791 ぼんやりと信号が赤に変わるのを目蓋の裏で見つめ続ける
8790 隣り合うことにも慣れてきましたか前より少し広がる歩幅
8789 肘と肘ふれあう距離にいることも受け入れてゆく駅近のカフェ
8788 ひとつきりぼんやりとただぼんやりとベンチにへたる物体となる
8787 流星雨降るたび欠けてゆく恋をまだ恋と呼ぶ歪な覚悟
8786 宇宙ほど広いあなたの手の中でころころころころ笑っていよう

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

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