2016/2/22

8682 075:肝/うららかな午後のカフェにて肝試しみたいに白い友の報告
8681 074:弦/潤む目に上弦の月 腹の奥までいっそ鉄色に染まれよ
8680 073:なるほど/なるほどね、としか言えない 純白の心が欲しかったと言われても
8679 072:還/後悔をしていいのなら色付いてしまう間際のふたりに還る
8678 071:尻/帳尻を合わせるようなやさしさをしらじら浴びる折檻のあと
8677 070:凝/凝固したこころに春をそそぎこみ耳を澄まして雪解けを待つ
8676 069:枕/赤い目をひらきはじめる朝が射す 眠れないのは枕のせいだ
8675 068:国歌/唯一の歌を掲げよ唇を国歌に染めて死にゆく僕等
8674 067:挫/骨までも真白く凍りつきそうだ挫いた恋にあてがう湿布

0コメント

  • 1000 / 1000