2015/1/25

7268 この夜にふれてくれない手のひらはきっと来世も届かない花☆
7267 結局はひとりの夜だ なにもかも対になることのない世界で
7266 あさましくあれとも思うあの人が誰かとときを分かち合うなら
7265 遠くなるばかり心の容量をあなた以外で埋めてしまえば
7264 ゆびさきにたのしさだけを強いている今にも崩れそうな内側
7263 何故こうも痛むのだろう心なら遠くはないと知っているはず
7262 こんなにも眠いのはわたしのせいでつまり正しいあなたのせいだ
7261 ねぇあいにいっていいかなねむるためだけに隣にいてもいいかな
7260 夜更けすぎ玄関ドアは閉められて誰かのものになりにゆく音
7259 こうやってあの夜ばかり巡っては眠れなくなる あなたの勝ちだ
7258 真っ直ぐに何度も言って何度でも発熱してることばで刺して
7257 どの文字を信じるべきかまだなにもあなたのことを知らない夜更け
7256 まるで星、まるで熱、それからまるで毛布みたいなひとにだかれる
7255 さみしさを慣らせないまま目をとじる おやすみなさい、会えないあなた
7254 無茶苦茶に掻き抱く腕が浮かぶからきっとこんなに寒いのですね
7253 オレンジの灯りこぼして夜を抱く名を呼ぶたびにぴかぴかと熱
7252 沈黙の夜もぼんやりきみを待つ白熱球をこころに灯し
7251 たった一日で遠退いてしまうから一生消えない疵をください
7250 うらぎりのしるしを胸に隠し持つ六日目ふるえつづける蕾

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

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