2014/5/23

6039 舌先をきみに浸してまだふれていないところはもうないでしょう
6038 やわらかに触れたら終われないことも知っているけど真昼間のキス
6037 唇はなるべく見ない一ヶ月分の我慢が壊れる間際
6036 キスをするきみを誰より近距離で見つめるためにするキスもある☆
6035 指先が波のかたちで包み込むスマートフォンに海までの道
6034 枯れる日を待つから美しく甘いばかりの花にひとつ吐く嘘☆
6033 揺らぐから踏み外すのだ断崖で甘いわた雲ばかり追うゆび
6032 この部屋は異質な時間いっぴきのけもの毛布にくるんだままで
6031 青白い今日が始まる衰弱を促すような嘘ひとつ抱く
6030 目を閉じて忘れるための練習を１ミリ２ミリあなたを減らす
6029 選ぶのはわたしとあなた　ひとりでは開かない終わりも始まりも
6028 不安ならきっとわたしの方にある不安だと言われる夢をみる
6027 携帯を確認せずに眠るには後ろめたさを抱きすぎていた