20130516

4467 こんなとこでぷりん食べてるさっきまであんなに大人だったふたりは

4466 真っ白なタオルで包む 少しだけ白くいられる気がした真昼

4465 終わらないものはないんだ消えてゆく泡を何度も集めて掬う

4464 不安ごといろんなものが吹き飛んでいま真っ白な罪悪を得る

4463 クーラーで冷えたわたしをあたためるために発熱しているあなた

4462 緩やかなカーブうつくし受け容れるためのかたちで終わりへ向かう

4461 痛いほど固まるからだ愛だって絶頂だってほどほどでいい

4460 わたしごとすべて飲み込んでしまいそう湿った音を愉しむくじら

4459 なにひとつ怯まない人にひらかれて知らない景色ばかり見ている

4458 触れた手があたたかすぎて一瞬でゆらぐ心臓滑落注意 ☆

4457 やわらかに撫でられている一度でも愛していると言えない人に

4456 触れないで 指に手に脚にゆっくりと痺れる脳に蓋した恋に

4455 ゆっくりと本を広げて目を閉じる夜が正しく横たわるまで ☆

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☆印は他の方への返歌として詠んだ歌です。

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