20121217

4096 月が綺麗だねと呟く横顔も捉えられずにただ息を吐く

4095 一輪の花すっきりと胸に咲き引き返せない恋を知る朝

4094 おそろいの鍵を大事に抱えてるどちらかの鍵穴変わるまで

4093 飽和する音の彼方に置き去りの君の声だけ連れ戻したい

4092 泡になるつもりはないの目指すのは君とふたりで果てる終末

4091 わたしには見えないわたしまで独り占めされている齧られた背は

4090 見せつけてほしいはっきりした別れ「嫌いじゃない」とか微笑まないで

4089 張り詰めた糸をたどって指先はわたしを柔くこじ開けてゆく

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

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