20120221

2704 真っ暗な空間に舞う高熱の月を映した生白い脚

2703 はぁはぁと熱を逃がして潤む目のわたし今だけ仔犬みたいね

2702 冷えピタを貼ったおでこでキスを待つ 猫だけが鳴く煩雑な部屋

2701 今日もまた手放してゆく無精卵 青い水底沈む週末 074:無精

2700 手遅れの赤すぎる林檎のような恋を冷蔵庫の隅に飾る 073:庫

2699 ふたりでは狭すぎる路地裏にいて唇触れる言い訳にする 072:狭

2698 籠のなか膝を抱えて空を見る魂は飛ぶ準備をしてる 071:籠

2697 芸の無い女でゴメンこんなとき可愛く拗ねることもできない

2696 女の子だけが持ち得る芸術的ライン駆使して君を待つ夜

2695 芸術的うつくしさだと肌の上滑らせる指先まだ青く 070:芸

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後ろにお題のあるものは題詠blog2012に参加して詠んだ歌です。

KohagiUta

Kohagi Chihara|tanka & design|

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