20110530

1832　わたしごと変えてみせると掻き抱く君に残した深き爪痕

1831　やわらかな想いをくれるひと ずっと抱いていたいから恋にはしない

1830　傷痕がなるべくきれいな引きちぎりかたを教えて終わらせるため

1829　さよならを告げようとしたその間際「好き」は静かに押し寄せて来る


1828　何一つ響きはしない歌を詠み変わらぬ明日を嘆きつ眠る

1827　終焉を延ばし延ばしにしたふたり息苦しさに増えた傷痕

1826　「がんばって」ただ一言のメールなら要らない今すぐ会いに来なさい

1825　あんなにも重ねた身体 性欲を亡くした君がまた欲しくなる

1824　キスをする時は眼鏡を外しててガラス一枚の距離がさみしい

1823　キスをする時に眼鏡が当たらないそのタイミングを覚えておいて

1822　キスをする時に眼鏡が当たるほど久々すぎる君の唇

1821　右頬を打つ練習をしてみてる次会う予定も無いのだけれど

1820　誑かされたなんて君失礼ね勝手に落ちていただけでしょう

1819　絵空事みたいな恋だ さよならを迎えて気付く危ういリアル

1818　もう君を忘れた 夏が来る前に冷却された心がひとつ

1817　君の目を耳を優しいものだけで埋めてしまおうと無理ばかりした